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テンプHD、パナソニックの人材派遣事業を買収

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国内の人材派遣2位、テンプホールディングス(HD)はパナソニックの人材派遣事業を約200億円で買収することで合意した。24日発表する。
パナソニックの全額出資子会社で人材派遣6位のパナソニックエクセルスタッフ(大阪市)の株式の66.6%を2015年3月期中に取得する。約630人の従業員は全員引き継ぐ。パナソニックはエクセルスタッフ株式の3分の1超を保有し続ける。
エクセルスタッフの14年3月期の売上高は約640億円。買収でテンプHDの国内の人材派遣事業の売上高は年間で3000億円を超える。首位のリクルートホールディングス(約3500億円)を追い上げる。(日本経済新聞 12月24日)

人材派遣業法の改正動向にかかわらず、よほどの景気リセッションが起きない限り、人手不足は各業界で慢性的に続く。生産年齢人口が減少の一途を辿るからだ。

パートやアルバイトを正社員に登用する例がしばしば報道されるが、この人事が可能なのは人件費負担に耐えられる企業に限定され、多くの中小企業は正社員数を絞り、人員を調整しやすい体制を固めている。

人事派遣業界にとっては、生産年齢人口が減少していく今後が稼ぎ時なのである。

テンプHDに追い上げられた業界首位のリクルートホールディングスは、上場で得た資金をM&Aに投入する方針を示している。海外市場を大胆に取り込むような、アッと驚くようなM&Aを仕掛けるような予感がする。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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