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ルネサス、経営再建総仕上げへ1800人の希望退職実施

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経営再建中の半導体大手のルネサスエレクトロニクスは29日、1800人程度の希望退職を実施すると発表した。ルネサスは1月、平成27年度末までに5400人の社員を削減する方針を固め、労働組合に提示しており、今回の希望退職を経営再建の総仕上げと位置づけている。
同社の希望退職は今年3回目。今回の希望退職の主な対象は設計開発に携わる約6千人。原則として35歳以上の社員を想定し、12月10日から19日まで希望者を募り、来年1月末の退職を予定している。同社は27年度中に11カ所ある国内拠点を4カ所に削減。北伊丹(兵庫県伊丹市)や玉川(川崎市)、相模原(相模原市)など7拠点の閉鎖が決定しているという。
(中略)
昨年から生産拠点の削減を進め、これらの構造改革の効果もあり、同日発表した26年4~9月中間連結決算は、最終損益が351億円の黒字(前年同期は128億円の赤字)だった。
ただ同社は、29年3月期に営業利益率10%以上を目指しており、固定費のさらなる削減を迫られている。今回の設計開発部門のリストラを一連の構造改革の総仕上げとしたい考えだ。(産経新聞 10月30日)

ルネサスの“希望退職史”を見ていると、退職者たちの“その後”や現役社員の胸中に思いがおよぶが、現役社員は(ここに至っては、もはや流れに委ねるしかない)と割り切っているのかもしれない。

だが、ルネサスの経営再建がかなって、ふたたび社員の採用を再開する時期が訪れたところで、きちんとしたキャリアを積む会社として同社を見るだろうか。これだけの希望退職を繰り返した会社に対して、たぶん多くの求職者は、腰掛け用としてしか向き合わないだろう。

リストラは禁断の果実のようなものだ。起業待望論が台頭して久しいが、禁断の果実であるという認識をもてない人は、会社経営に手を出すべきでない。理不尽な行為はいずれ自分に跳ね返ってくるのである。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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