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育児と仕事を支援「両立応援カフェテリアプラン制度」導入

三井住友信託銀行は、2024 年4月より「両立応援 カフェテリアプラン制度」を導入した。 本制度は、公平・公正(エクイティ)の観点から、産後休暇・育児休業から早期に復職し育児と仕事を両立する女性社員を対象として、女性に偏重する家事・育児負担の軽減を図る両立支援制度である。
産後休暇・育児休業から子が1歳未満で復職した女性社員に対し、毎月5万円分の両立応援カフェテリアポイントを1年間付与します。付与されたポイントは、家事代行、宅配食、宅配サービス、ベビーシッター等、家事・育児の負荷軽減や時間短縮をサポートするサービス費用の補助として利用することができる。
両立応援カフェテリアプラン制度の目的・背景は、2023 年度に、これまで掲げていた「ダイバーシティ&インクルージョン」から、エクイティの概念 を明確にした「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」へと改めた。社員の多様な属性・背景を 踏まえ、公平・公正(エクイティ)な支援を実施することで、すべての社員がその能力を最大限に発揮し、当社の組織力、想像力そして新たな付加価値の創出につながる取り組みの加速をめざしている。
(三井住友信託銀行作成ニュースリリースを要約 4月30日)

仕事と子育ての両立が難しい企業は女性社員の活躍を望めず、中長期を展望すれば女性社員の採用と定着に支障が出て、成長力に歯止めがかかってしまう可能性もある。衰退するかどうかはともかく、将来性を期待できない企業とみなされてもやむを得ない。
その意味で、三井住友信託銀行の「両立応援カフェテリアプラン制度」は福利厚生の一環というよりも、中長期を見据えた人事戦略である。
やや似たような観点で論議を呼んでいるのが消滅可能性自治体の発表である。
人口戦略会議(議長・三村明夫日本製鉄名誉会長)が「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)に基づいて全国の地方自治体の「持続可能性」を発表した。
若年女性人口(20~39歳の女性人口)が2020年から50年までの30年間で50%以上減少する自治体を「消滅可能性自治体」と区分し、744自治体が該当するという。また、
人口の増加分を他地域からの人口流入に依存し 、しかも当該地域の出生率が非常に低い自治体を人口の「ブラックホール型自治体」と呼ぶそうだ。
安心して出産と育児にのぞめることが自治体の将来を左右するというメッセージで、これは企業にも当てはまる。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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