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介護のデイサービス、共同送迎を解禁 運転手不足で

厚生労働省は4月から、デイサービスなどの通所系介護施設で高齢者を共同で送迎できるようにした。今までは運転手の確保が難しい場合、利用を断るケースがあった。他の施設の利用者も送り迎えできるようにして人手不足に対処する。
高齢者が施設に通い、入浴や食事の介護などを受けるデイサービスや通所リハビリテーション施設などが対象となる。これまではそれぞれの事業所がそれぞれの利用者を送迎する必要があった。
 家族が共同送迎に合意している場合、介護施設が受け取る報酬は減額しない。利用者の自宅と事業所の間の送迎が原則だが、親戚の家など利用者の居住実態がある場所でも送迎する。
 複数の事業所が送迎業務を第三者に共同委託することも解禁する。事前に事業所の間で、費用負担や責任の所在などの合意をしてもらう。
(日本経済新聞 4月11日)

デイサービスの共同送迎で先行するソーシャルムーバー(群馬県高崎市)は、AIによる移動支援システム「福祉Mover」を開発した。送迎車のドライバーのスマートフォンにアップロードされたアプリを活用すればナビゲートしてくれて、訪問先ごとに車椅子使用などの注意事項もが表示される。
配車とドライバーのスケジュールも自動化され、送迎計画作成時間は3分の1に削減されるため、残業の温床となっている送迎業務を効率化できる。そのうえ、複数施設の共同送迎も可能になる。
「福祉Mover」の導入がライドシェアに進展すれば広がりを見せるだろうが、この4月に一部の地域でスタートしたライドシェアの実施主体はタクシー事業者である。制約が解除され、全面解禁に至ればライドシェアの普及が進むが、タクシー業界の既得権益との調整をどう図るのか。
ライドシェアが全面解禁されれば、デイサービスの保有する送迎機能は、介護報酬の伸びが期待できない時代に、保険外サービスとして有力な収入源になり得る。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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