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訪問介護、特定技能外国人も可能に 研修の修了など要件

厚生労働省は外国人材による訪問介護サービスについて、いまは認めていない在留資格「特定技能」の人も従事できるようにする。22日の同省の有識者検討会で大筋了承した。従事者の要件や介護事業者の順守事項などを固め、2025年度の実施をめざす。
外国人の介護人材は在留資格によって就労できるサービスが異なる。特別養護老人ホームなど複数人でともに働く施設系サービスは資格を問わず就労できる。一方で、訪問系は介護福祉士の資格をもつ経済連携協定(EPA)締結国の出身者と、在留資格「介護」の人だけに従事を認めている。
訪問介護は介護する人が一人で自宅を訪ね、サービス利用者とじかに接することが基本となる。政府は訪問介護の従事者については、介護の基礎知識や技術を学ぶ「介護職員初任者研修」を修了していることや、介護福祉士の資格をもっていることなどを要件としている。特定技能などに解禁する際も同様の要件とする。
 介護サービスには日本語の対話能力も求められ、特定技能の資格を得るには基本的な日本語を理解できる「N4」程度の語学力が必要となる。
(日本経済新聞 4月23日)

 厚生労働省が昨年7月に発表したデータによると、介護関係職種全体の平均年齢は50.0歳、65歳以上の構成割合は14.6%。なかでも高齢化が進んでいるのは訪問介護員で、平均年齢は54.4歳、65歳以上の構成割合は24.4%だった。
 有効求人倍率も施設介護職員と比較して訪問介護員は高く、2022年度時点で15.53倍に達した。
 この現状を踏まえれば、向こう5年から10年後に訪問看護職員の多くが引退することも想定され、人手不足はますます加速するが、国内での人材確保も厳しく、訪問介護サービスの存続が危ぶまれてしまう。サービスを存続させるためには、外国人材を確保する以外に選択肢はなく、特定技能にも門戸を開くことは必然と判断されたのだろう。
 ただ、懸念する意見も多く、厚生労働省は受入事業者の遵守事項として①研修については、EPA介護福祉士の訪問系サービスで求める留意事項と同様に、訪問介護の基本事項、生活支援技術、利用者、家族や近隣とのコミュニケーション(傾聴、受容、共感などのコミュニケーションスキルを 含む)、日本の生活様式等を含むものとすること。 ② 受入事業者は、訪問系サービスの提供を一人で適切に行えるように、一定期間、サ責等が同行する等の必要なOJTを行うこと――などを求める。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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