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「社内転職」専用サイト TOPPANが立ち上げ

TOPPANホールディングス(HD、旧凸版印刷)は4月、各部門の業務内容や求める人材スキルなどを掲げて部署異動の希望者を公募する社内サイトを立ち上げる。まず成長事業を中心に約50職種で始める。人材の流動性を高めて製造業向けシステムといった「デジタルサービス」などの事業に手厚く配置できるようにする。社員が狙うキャリアとのミスマッチを減らして離職防止にもつなげる。
各部門が業務内容や求めるスキルなどをまとめた「お仕事図鑑(仮称)」を作成し社内のポータルサイトで公開する。当初は成長事業や新規事業などに携わる約50職種で募集する。
(日本経済新聞 3月4日)

人員配置の基準は適材適所だが、通常、適材適所を判断するのは経営幹部である。社員の成長を期待して経験を積ませる目的での配置もあれば、社員をたんなる駒として人員不足の部署に配置することもある。多くの場合、本人の希望よりも会社の意向が優先され、いまもなお会社によっては、人事異動を拒めば不忠の臣として昇進がストップしたり、閑職に左遷させたりする例もあるという。
就社志向の強い時代はそれでも通用したが、就職志向に移行するとそうはいかない。希望部署への異動がかなわなければ、退職しないとキャリア形成の道が開けないと判断して、ステップアップを志す有能な社員がどんどん退職しかねない。
経営陣にとって、自社に勤務しつづければキャリア形成の道が閉ざされるという判断は、会社の価値が否定されたに等しいだろう。
その意味でTOPPANホールディングスが活発に機能すれば、会社と社員の双方に利をもたらす。この取り組みのポイントは求める人材スキルがサイトに開示されることだ。異動のミスマッチを回避できて、社内での人材流動化が円滑に進むのではないだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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