Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

ビジョナルの8〜10月、純利益38%増 サイト利用増で

ビジョナルが14日発表した2023年8〜10月期の連結決算は純利益が前年同期比38%増の34億円だった。大企業がデジタル関連の人材を中心に中途採用を拡大していることを受け、主力の転職サイト「ビズリーチ」の利用が活発となった。
売上高は21%増の160億円だった。ビズリーチの累計導入企業は10月時点で7月から約1300社増え、スカウト可能な会員数も約13万人増えた。南壮一郎社長は同日の記者会見で「通期業績見通しの達成に向けて幸先の良いスタートを切れた」と述べた。
24年7月期通期の業績見通しは据え置いた。売上高は前期比18%増の664億円、純利益は10%増の109億円を見込む。
南社長はビズリーチに搭載した人工知能(AI)を使って経歴書や求人票を自動作成する機能を活用し、24年度中に人材管理システム「HRMOS」で顧客企業の社内公募や適切な人員配置向けに新機能を提供すると表明した。
(日本経済新聞 12月14日)

ビジョナルの株式は12 月 14 日東京証券取引所グロース市場から東京証券取引所プライム市場へ変更した。
主力のビズリーチ事業は、プロフェッショナル人材領域の人材需要の強さに対して、積極的な広告宣伝活動が奏功。第1四半期末時点で、累計導入企業数は2万7500社以上、利用ヘッドハンター数は6800人以上、スカウト可能会員数は227万人以上となった。
今後の転職市場も活況を呈しそうだ。エン・ジャパンが転職コンサルト214人を対象に実施した調査によると、転職コンサルタントの約8割が、2024年は35歳以上のミドルを対象とした求人が「増加する」と回答した。増加する理由のトップは「若手人材不足による採用人材の年齢幅拡大」だった。
増加が予想される業種はIT・インターネット、職種はIT・Web・通信系、年齢層は40代前半、ポジションは課長クラスである。この年代はリスキリングを経なくともDXスキルを身につけていることが当然と扱われるので、DXスキルが乏しいと転職は不利になるだろう。
いずれにせよ2024年もビジョナルにとって引き続き追い風が吹きそうだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。