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サマンサタバサが冬のボーナス支給を取りやめ 業績不振を受けて

サマンサタバサジャパンリミテッドが業績不振に伴い、今年12月に予定していた従業員の冬季賞与支給を取りやめることを決定した。
 同社はサマンサタバサ事業とフィットハウス事業において「Reborn計画」のもと全方位的な構造改革に取り組んでおり、製造・販売コストの削減は順調に進んだものの、暖冬の影響等で見込んでいた客数が大きく下回り、売上高は今年10月に発表した通期業績予想の計画値の約8割程度にとどまる見通しなった。これを受けて、賞与の不支給を決定した。   
また、固定資産の譲渡について併せて発表。対象となったのは静岡県沼津市西沢田に位置する土地と、鉄骨造合金メッキ鋼板葺3階建の建物で、譲渡先は国内法人だが詳細は非公開とされている。譲渡益は8200万円。物件引渡期日は2024年2月21日を予定している。   
業績不振を受けて、2024年2月期の業績予想の下方修正を公表。売上高は前回予想から9.5%減となる236億4000万円に引き下げ、営業損益は10億5000万円の赤字(前回予想は4億3000万円の黒字)、親会社株式に帰属する純利益は11億4000万円の赤字(同3億2600万円の黒字)といずれも赤字転落の見通しに修正した。
(FASHIONSNAP 12月12日)

サマンサタバサは2022年下期以降、「Reborn計画」と名付けた構造改革を進め、製造・販売コストの削減は順調に進んでいるという。計画の骨子は①経営資源の効率的な構造的体質改善②新業態事業モデル(Reborn計画店舗)の出店拡大③ブランド&デザインの一元管理による販売面での世代別マーケティングの強化④高品質商品の新たな開発⑤国内生産へのシフト⑥中国における製造の専用ライン化などの市場対応型の生産体制の構築⑦モール展開型の新たなReborn計画店舗業態への転換⑧物流拠点の統廃合、在庫効率の改善などによる物流経費の低減――同社は「全方位的」と説明している。
しかし来店客数が振るわず、計画の約8割程度にとどまった経常利益と当期純利益が影響を大きく受ける見通しとなり、23年12月の賞与が不支給となった。
 第4四半期は同社の売上高で大きな割合を占める第4四半期では、インバウンド需要の獲得、前年には実行していない季節対応型商品企画の本格投入、ブランドパートナー企業との協業で開発した商品の展開などに取り組んでいくという。
 それにしても賃上げムードがつづく渦中に賞与が不支給となって、続々と退職者が出る事態にはならないのだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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