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JR北海道、自己都合の退職者が初の200人超 転勤や夜勤が不人気

経営再建中のJR北海道は3日、2022年度に自己都合による退職者が過去最高の232人に達したと明らかにした。線路の維持や補修にあたる保線部門の退職者が多く、都市部以外での勤務や転勤が多いことなどが大量の退職者が続く理由となっている。JR北は退職者を再雇用するカムバック制度などに力を入れるが、思うような効果はまだ出ていない。
 JR北が3日に発表した23年度の事業計画のなかで退職者数を明らかにした。JR北の自己都合による退職者は年々増える傾向にあり、11年度は19人だったのが、16年度以降は100人を突破。22年度の232人は前年度より34人増え、初めて200人台にのった。  
部門別の退職者は、保線を含む工務・電気部門が94人と最も多く、車掌などの運輸部門66人、営業部門58人が続く。広大な北海道内で転勤が数年に1回と多いことに加えて、保線業務が「不人気」なのは夜間の勤務や冬季の除雪作業などが原因だという。10年代前半に事故や不祥事が相次ぎ、国の支援が必要な経営難に陥ったことも背景にある。
(朝日新聞デジタル 4月3日)

JR北海道が都市部以外の勤務や転勤の多い職場であることは、就職説明会などで十分に開示されているのではないのか。その勤務体制を了解したうえで入社しても、都市部以外の勤務や転勤に直面すると、嫌気がさしてしまうのだろうか。
かりにそうであれば、会社側も手の打ちようがないだろう。
学情(東京都千代田区)は2022年5月、20代の転職希望者を対象に転勤に関する意識調査を行なった。案の定、転勤を拒む風潮が浮かび上がった。転勤のある企業と転勤のない企業のどちらを希望するのか。回答は「転勤のない企業」「どちらかといえば転勤のない企業」が76.5%。その理由は「環境を変えたくない」「実家の近くに住みたい」「家族や友人といつでも会える環境で生活したい」などだった。
テレワークを導入している会社なら勤務地への固執は軽減されるだろうが、現業部門の社員は出勤しないと業務が成り立たない。採用時によほどしっかりとしたコンセンサスを固めておかないと、業務運営に支障が出てしまう。
それでも転勤を拒否して退職されてしまったら、欠員補充を急がなければならない。地元採用に重点を置くなど新たな手段が必要なのだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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