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約3割が2022年に給与が「上がった」と回答  エン・ジャパン調査

エン・ジャパンは求人サイト「エン転職」で、ユーザーを対象に「昇給・ベースアップ」についてアンケートを実施し、 1万2171名から回答を得た。
 アンケートによると2022年に給与が上がった人は約3割だった。上がった人が多い職種上位は「技術系(医薬、化学、素材、食品)」と「エンジニア系(IT・Web・ゲーム・通信)」。
給与上昇額の最多は「1001円~3000円」で「1万円以上」上昇した人は約2割にとどまった。
給与が上がった理由で最多は「定期昇給」で55%。次に多かったのは「ベースアップのため」が18%で、「手当追加のため」という回答もあった。
一方、回答者の8割が現在の給与に満足していないと回答した。満足していない理由のトップ2は「生活に余裕が持てないため」「今後、給与が上がる可能性が低いため」だった。(エン・ジャパン作成ニュースリリースを要約 2月6日)

経済産業省の試算によると、IT人材は30年に最大で79万人不足する。市場価値も上がっている。
「doda」が発表した「平均年収ランキング」では2022年12月時点で、全職種の平均年収が403万円。ITエンジニア全体の平均年収は442万円だった。約40万円の差が開いた。生涯賃金は全職種が2億1568万円、ITエンジニアが2億5200万円。
 ただITエンジニアの平均年収も職種によって差が開いている。高い順にプロジェクトマネージャー(686万円)、プリセールス(594万円)、ITコンサルタント(590万円)、IT戦略/システム企画(587万円)、研究開発(549万円)、データサイエンティスト(513万円)とつづく。最も低い職種はヘルプデスクで342万円だった。
 ではITエンジニアの平均年収を業種別に比較すると、どんな差が見られるのだろうか。この平均値も「doda」が発表している。
 高い順にITコンサルティング(461万円)、システムインテグレータ(458万円)、ハードウェア/ソフトウェアパッケージベンダ(451万円)で、最も低いゲーム(オンライン/ソーシャル)は全職種平均年収を下回る390万円だった。
 職種と業種を併せると、ITコンサルティングのプロジェクトマネージャーの平均年収が最も高いと推察できる。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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