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春闘、事実上スタート 労使トップが会談 賃上げ「協調」で一致

経団連の十倉雅和会長と連合の芳野友子会長の労使トップが23日、東京都内で会談し、2023年春闘が事実上スタートした。
十倉会長は「デフレからの脱却と、人への投資の促進による構造的な賃金引き上げを目指した企業行動への転換を実現する正念場かつ絶好の機会」と発言。芳野会長も「労使が力を合わせて日本の未来を作りかえるターニングポイントとすべきだ」と応じ、物価高を踏まえた賃上げに、労使協調で取り組むことが重要との認識で一致した。  
十倉会長は持続的な賃上げと経済成長に向けて「問題意識やその解決に向けた方向性などは、連合の皆さまとほとんど一致している」と強調。「連合とは闘争関係ではなく、日本が抱える社会的な課題の解決に向けて、未来を創造する『未来協創』の労使関係だ」と話し、協力を呼びかけた。  
芳野会長は23年春闘の位置づけについて「賃上げを基本とした経済の好循環の再構築にほかならない」と指摘。「大企業だけでなく、中小企業やパート、契約社員なども含めて日本全体で継続した賃上げを実現できるようにしよう」と求めた。(毎日新聞 1月23日)

賃上げの焦点のひとつは賃上げ率である。連合が提示した賃上げ率に対して、経団連は慎重な姿勢を見せているが、経団連の十倉会長は「連合とは闘争関係ではなく、日本が抱える社会的な課題の解決に向けて、未来を創造する『未来協創』の労使関係だ」と述べたという。
労使関係は利益相反関係ではないと融和策をアピールしているニュアンスだが、連合は立場上、同調できない。経営側に対して「闘争」という言葉を使用して対決姿勢を示さなければならない。
現に「2023 春季生活闘争 第2回中央闘争委員会確認事項」と題する文書も発表した。
まず1月23日に召集された通常国会について、2023 年度予算案、税制改正関連法案を最重点法案とし、働く者・生活者の暮らしに直結する計 9 本の法案に対応する。各政党への働きかけ、連合フォーラム議員説明会開催、さらにSNSによる発信などを通じて 世論形成を行っていく方針だ。
 中小企業の賃上げにも重点を置いている。中小組合が根拠を明確にして要求し、主体的な取り組みを進められるよう、交渉支援体制を整備するという。「賃上げの予定はない」中小企業が多いという調査がニュースになったが、連合がどこまで賃上げに切り返せるのか。切り返せれば存在感を発揮できる。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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