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人材確保には「賃上げ以外」「成長・安心できる職場」「働き方の多様性」

『人手が不足していない要因』では、「賃金や賞与の引き上げ」といった賃上げをあげる企業が半数を超えていました。さらに、「働きやすい環境」「定年延長等」が続いています。  他方、『人手が不足している要因』では、「条件に見合った人材から応募がない」が5割を上回ったほか、業界の人気度や企業の知名度、労働環境などが上位となりました。  
人手不足感の上昇に歯止めをかけ、人材の確保や人手不足の解消のために最も多くの企業が取り組んでいたのは「賃上げ」で、それを実施しやすい環境の整備が必要といえます。 また、賃上げ以外にも『成長・安心できる職場』や『働き方の多様性』など、人材確保・人手不足解消の7カ条をバランスよく取り組むことが重要になるでしょう。  
特に『運輸』『建設』などの業界に関しては、人手不足がインフラ整備や日常生活に多大な悪影響を与えることが考えられるため、賃上げに加えて、企業間の価格転嫁を促す対策のほか、リスキリングなどによる従業員の成長や労働環境、生産性向上に関する公的支援などを通じて、安定的に人材を確保できる基盤づくりが急がれます。
(帝国データバンク 5月17日)

上記の記事に書かれている「人材確保・人手不足解消の7カ条」とは①成長・安心できる職場②賃金の引き上げ③働き方の多様性④仕事の合理化⑤適材適所による効率化⑥慣例にとらわれない人事制度⑦職場へのアクセス・立地条件。この7つである。
調査には「健康経営や DX など、効率を上げて従業員一人一人の付加価値を上げていけば離職率は下がる。DX の実施により、教育にかかる時間を削減できた」「時間外勤務の抑制や有給休暇の取得率向上に力を入れて、従業員の定着と採用促進に対応している」というコメントもある。
要は無用なストレスをできるだけ排除し、働きがいのある就労環境を整備するという基本的な取り組みが重要なのだが、これを実行しても人材を確保できるとは限らない。
帝国データバンクは人手不足の要因として「業界環境の悪化」「自社の魅力不足」「社会・経済環境の変化」「過大な採用条件」の4つを挙げる。業績や企業ブランドなども人材確保に大きく影響するという指摘だが、これらは指摘を待つまでもなく、昭和の時代も同様だった。社員の流出が懸念されるような職場は採用にも支障が出る。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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