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看護師に特化した中途採用プラットフォーム、2023年1月に稼働

医療系人材の新たな採用プラットフォーム構築をめざす株式会社テンショク(東京都武蔵野市、北村岳大社長)が、2022年12月1日に設立された。医療分野の人材紹介サービスに約18年間携わった創業者を中心に、医療機関・介護施設等における採用活動・人材育成・職場環境改善等に関するコンサルティング事業のほか、23年1月下旬に看護師採用に特化した採用プラットフォーム「テンショクナース」(首都圏版)をサービス開始する。

サイトのコンセプトは「求職者と求人者がオンライン上で直接やりとりできる求人サイトを運営することにより、人材紹介会社よりもはるかにリーズナブルなフィーの採用チャンネルを提供する」。

そのうえで、「法人の魅力」「職場の魅力」「仕事の魅力」「条件の魅力」など求人情報の基本となる4点を明快に伝えつつ、「職場が大切にしていること」「職場が解決したいこと」「新規採用者に期待したいこと」などの発信を重視する。(テンショク作成プレスリリースを要約 12月6日)

看護師の退職理由と就職時に重視する条件を確認しておきたい。

日本看護協会の調査によると、就業している求職者の退職したい理由は「看護職の他の職場への興味」11.5%が最多だった。「24歳以下」は多い順に「勤務時間が長い・超過勤務が多い」17.0%、「看護職の他の職場への興 味」16.7%、「夜勤の負担が大きい」15.3%、「転居」14.9%、「昇進・昇給・給与に不満」 12.3%。2020年度に比べ処遇や労働条件に関する理由が多い。

一方、求職者が就職の際に重視する条件は「勤務時間」17.2%、「給与」13.9%、「看護内容」12.1%、「通勤時間」11.5%、「休暇」7.8%の順だった。

看護の給与は国の補助金事業で、新型コロナに対応する救急医療機関の看護師57万人に対して、2022年2月から9月までは毎月4000円、10月からは診療報酬で毎月1万2000円の処遇改善が実施されている。

しかし医療機関で働く看護職は161万人と推計されるので、感染リスクにさらされている看護師のすべてが手当されているわけではない。引き続きの課題である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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