Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

人事の「適材適所」後押し ミツカリの表孝憲代表

「人材のミスマッチをなくしたい」。企業の採用業務を支援するミツカリ(東京・渋谷)の表孝憲代表は力を込める。心理学を活用した独自の適性検査で採用候補者の性格や仕事観を可視化し、企業の人事の「適材適所」を後押しする。
2006年に京都大法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券(当時)に入社。1年目から面接官として採用活動に関わるなかで、入社からすぐに退社してしまう後輩社員を何人も見た。
「『社風や仕事に合いそうだ』という漠然とした感覚を定量化できれば、もっと力を発揮してもらえるのでは」。ビジネスチャンスを感じ、15年5月に起業した。
 ミツカリの検査では採用候補者と現役社員に同じ72問の設問に答えてもらう。人工知能(AI)が回答を基に、性格や仕事観を示す32%の指標を算出。これを比較・分析することで、候補者と企業の相性を数値化する仕組みだ。数万人の回答サンプルを積み上げ、独自のアルゴリズム(計算方法)を組み立てた。(日本経済新聞 11月16日)

 ミツカリによると同社の適性検査を4200社が導入し、27万9000人が受検しているという。ともすれば適性は上司の見解で判定されがちだが、見解はあくまで主観である。各社ともエビデンスを求めて導入したのだろう。
同社ホームページに導入企業の事例が掲載されている。
配送代行や国際輸送を行うロジクエスト(東京都千代田区)の従業員数は519 人(2018年12月時点)。本部の中途採用では、適性検査による分析結果に基づいて面接を実施している。会社全体とのカルチャーフィットだけでなく、部署や拠点、個々の社員との相性も含めて細かくチェックして、ミスマッチの可能性があるポイントについては、面接時に重点的に確認しているという。
さらに地方支店での採用活動も、ミツカリのマッチ結果を基準にフィルタリングしている。その結果、導入前の早期離職率が36%だったのに対して、導入2年後には5%と大幅に低減した。
ミスマッチの原因は組織風土や業務内容もさることながら、上司との相性が大きい。さまざまな調査で退職理由のトップに人間関係がランクされるが、人間関係とは上司との相性である。
相性は改善できないだけに適性検査によって、事前に明らかにしておくことが肝要だ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。