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KADOKAWA、従業員の資格取得に最大100万円の報奨金 

KADOKAWAは3月16日、従業員の資格取得に最大100万円の報奨金を支給する制度を1日に導入したと発表した。情報処理推進機構の「ITストラテジスト試験」や弁護士資格といった対象資格を取得した従業員に、試験の難易度などに応じて1万円から100万円の報奨金を支給する。  
正社員、契約社員、嘱託社員などが対象。ITストラテジスト試験や弁護士資格に加え、語学、デザイン、経営、歴史、旅行といった分野の資格全116種のいずれかを取得したときに報奨金を与える。同じ資格でも、級や難易度が異なる場合は別として扱う。  
制度を利用できる回数に上限は設けない。対象外の資格でも、業務に必要と認めた場合は受験料などを全額支援する。今後は従業員へのアンケートなどを基に、対象資格の拡大を検討する。
(ITmedia NEWS 3月16日)

すでにKADOKAWAでは、2021年7月から社員の学び支援として、グループ会社のドワンゴが提供する学習アプリ「N予備校」のプログラミングやWebデザインなどのコースを無料で受講できる制度を導入。22年3月現在、200名を超える社員が活用しているという
 KADOKAWAはジョブ型人材の育成に注力しているのだろうか。資格を取得したのちに転職する社員も出てくるだろうが、目先の懸念に固執していたら、思い切って教育の機会を用意できない。
 これだけの研修制度を用意する以上、社員はどんな仕事をしたいのかが厳しく問われてくる。その一方で、資格取得をめざさない社員は「やりたい仕事がない」と見なされて、肩身が狭くなるかもしれない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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