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住友生命、女性管理職50%へ 25年度末、役員登用も

住友生命保険の社長に4月就任した高田幸徳氏(56)は共同通信のインタビューに応じ、2025年度末に女性管理職の比率を50%に高めると明らかにした。既に営業現場の管理職は女性が過半となっており、さらに「部長や役員として活躍する機会を広げたい」と述べた。
 女性管理職の比率は、16年度作成の「女性活躍推進に関する行動計画」で33%以上とする目標を立て、既に4割程度まで伸ばしていた。約3万人の営業職員のうち大半を占める女性の管理職への登用を一段と進める考えだ。
 高田氏は、これまでの女性の登用について「管理職を目指すロールモデルが少なかった」と振り返った。
(共同通信 5月22日)

 住友生命の場合、営業現場の管理職は女性が過半なら、これまでの課題だったロールモデルの存在が解決し、女性管理職比率50%達成は時間の問題だろう。それ以降は、住友生命の管理職人事が多くの企業のモデルになる。
SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる17の目標のひとつ「ジェンダー平等を実現しよう」には、次のように書かれている。
「政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシップの機会を確保する」
「ジェンダー平等の促進、並びに全ての女性及び女子のあらゆるレベルでの能力強化のための適正な政策及び拘束力のある法規を導入・強化する」
 すでに女性役員や女性管理職の登用だけを表明する時代は過ぎ去った。表明するだけなら、どんな組織にでもできる。あくまで数値目標を明示しないと、世間から受け入れられなくなったのである。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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