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アイリスオーヤマ、3.9%ベア 過去最大、コロナ商品好調

生活用品大手のアイリスオーヤマ(仙台市)は22日、正社員2589人の4月からの月給について、過去最大となる平均3.9%(5千~3万5千円)のベースアップ(ベア)を実施すると発表した。  
新型コロナウイルスの感染拡大で昨年増産したマスクのほか、液晶テレビや調理家電など「巣ごもり需要」を背景とした売り上げが好調だった。  
同社のグループ全体の売上高は2020年12月期決算で6900億円、経常利益が621億円と過去最高を記録した。  
同社は「今回のベースアップにより、『22年グループ売上高1兆円』の目標実現に向けた人材確保を目指す」とのコメントを出した。
(共同通信 3月22日)

 2020年度のアイリスオーヤマは、的を射たように業績を伸ばした。新型コロナウイルス感染症対策、巣ごもり需要――業績向上の要因はこの2つに集約できる。マスク、AIサーマルカメラ、デスクスクリーン、液晶テレビ、電気圧力鍋、デスクやチェア、ディスプレイモニターなどをヒットさせた。
21年度の売上高目標は2800億円(前年比130%)。新規事業としてAI・IoT事業やロボティクス事業、飲料水事業に参入しているが、今年は新たに除菌ウェットティッシュ事業、N95マスク事業への参入を計画している。
こうした成長戦略に向けた人材確保策として過去最大のベースアップに踏み切るという。
情報サイト「就活の未来」によると、アイリスオーヤマの平均年収は450万円。20~24歳の一般社員271万円、係長480万円、課長631万円、部長806万円である。傍目には、もっと高くてもよいのではないかという印象だ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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