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省庁の残業、月100時間以上が4割

国会は2日、菅義偉首相が出席し衆院予算委員会が始まる。会期中は国会対応に追われる公務員の長時間労働も問題になってきた。月間残業100時間以上が4割との民間調査もある。河野太郎規制改革相が実態調査を指示した。菅政権はオンライン化で対応を促す。
国会での首相や閣僚の答弁のため、国会議員は政府側に質問を事前に通告する。本会議や各委員会で質疑があれば公務員の質問処理は連日続く。
質問は2日前までに通告するという与野党の申し合わせがある。それでも議員からの通告が遅く深夜まで担当職員らが待機する例は絶えない。
質問者側である立憲民主党の川内博史政調会長代行は「必要なデータを提供してもらえれば質問通告はもっと早くできる」と指摘する。
(中略)
人事院が調査した本省庁の相超過勤務時間(2018年)は年間平均で356時間だった。月平均で30時間の計算だ。実際はさらに多いとする調査結果もある。
(日本経済新聞 11月1日)

ワーク・ライフバランス(東京都港区)が今年3~5月の国家公務員の労働時間を調査したところ(回答480人)、残業時間が月100時間を上回った人が4割に達したという。過酷な職場環境である。
国家に貢献したいという志が潰えて、若手の国家公務員がポロポロと辞めていくと報道されているが、どのぐらい辞めていくのか。データを確認しておきたい。
人事院の「平成30年度 一般職の国家公務員の任用状況調査」(2018年度)によると、国家公務員(一般職=特別職に属さないこかっ公務員)の離職率1.65%(男性1.57%、女性1.97%)。民間企業に比べてはるかに少ない。
そもそもハイリスク・ハイリターンに賭けるタイプは、国家公務員にならない。志が崇高でも、やはり安定を求めていることは否めない。だから辞めないのだ。これは良し悪しでなく、指向性の問題である。
ましてキャリアなら天下りが待っている。かつてほどではないが、数年おきに退職金を得ながら関連団体の役員に就任する“渡り”も期待できる。長年にわたってブラック労働に耐えた労苦へのご褒美といえないこともない。
国家公務員は長期的に見ればコストパフォーマンスの高い職業である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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