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民間給与、7年ぶり減少 平均436万円、19年分 国税庁

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民間企業で働く人が2019年の1年間に得た平均給与は前年比1.0%減の436万4000円で、7年ぶりに減少したことが29日、国税庁の民間給与実態統計調査で分かった。  
従業員100人未満の中小企業の平均給与が減少し、全体を押し下げたことが要因とみられる。  
調査は1949年に始まり、約1万8500事業所の約24万人の回答を基に、全体を推計した。19年分を対象とした調査のため、新型コロナウイルスの影響は反映されていない。 
(時事通信 9月29日)

 多くの企業で今年冬のボーナスが減額されるだろうから、来年の調査では2019年の年間平均給与436万4000円を下回る公算が強い。
 上場企業に絞ると年間平均給与は約200万円多い。東京商工リサーチに調査によると、2020年3月期決算の上場1803社の平均年間給与は630万5000円(前年同期629万円)。前年同期比1万5000円(0.2%)増だった。
平均給与は12年3月期以降、9年連続で上昇したが、伸び率は鈍化したという。業種別の最高は、4年連続で建設業の756万1000円(前年同期748万6000円)。最低は小売業の494万7000円(同483万5000円)だったが、それでも全平均436万4000円を上回る。
それだけ企業規模間の給与格差は大きく、格差はコロナ禍でさらに開いていく。中小企業は経営統合による大規模化に着手しないと、たぶん体力がもたないのではないだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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