Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

コロナ解雇、8月末で5万人超に 非正規中心、増加止まらず

ono20200909

厚生労働省は1日、新型コロナウイルス感染拡大に関連する解雇や雇い止めが、8月31日時点で見込みも含めて5万326人になったと明らかにした。この1カ月余りで1万人が職を失い、失業者の増加に歯止めがかかっていない。政府は雇用助成の日額引き上げなど特例期限を12月末まで延長して対応するが、感染収束の兆しは見えず、非正規労働者を中心に厳しい雇用状況が続く。  
厚労省は2月から新型コロナによる解雇と雇い止めを集計。5月21日に1万人、6月4日に2万人を超え、その後はおおむね1カ月に1万人のペースで増えている。事業所の報告に基づいており、実数はさらに多いとみられる。
(共同通信 9月1日)

厚生労働省によると、7月の有効求人倍率は、前月比で0.03ポイント低下して1.08倍。7カ月連続の低下で、しかも2014年4月以来6年3カ月ぶりの低水準だった。
一方、総務省が発表した7月完全失業率(同)は0.1ポイント上昇の2.9%。2カ月ぶりの悪化だから、有効求人倍率ほど悪化していない。

倒産状況も深刻だ。東京商工リサーチによると、9月1日13時時点の「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1000万円以上)は、2月からの累計は、全国で446件(倒産390件、弁護士一任・準備中56件) 。 コロナ関連破たんは全都道府県で発生している。  
さらに集計対象外だが、負債1000万円未満のコロナ関連の小規模倒産は累計18件という。
次期政権はどんな施策で感染防止と経済運営を両立させるのか。ウィズコロナ時代の鍵はDX推進と喧伝されているが、あくまで概念論である。いかにして稼ぐ力に結びつけるかが問われている。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。