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富士通、8万人テレワーク 通勤定期廃止、単身赴任削減

ono20200714

富士通は6日、新型コロナウイルス感染を防ぐ「新しい生活様式」に沿った働き方を導入すると発表した。製造拠点を除く国内約8万人のグループ社員を対象に、自宅や最寄りのオフィスで働くテレワークを勤務形態の基本とする。決まった場所に通勤する概念をなくし、7月から通勤定期券代の支給を廃止。またテレワークと出張で代替することにより、単身赴任を減らす。  
7月から定期代に代わる在宅勤務費用として月5000円の「スマートワーキング手当」を支給する。光熱費や机の購入などに充ててもらう。出勤が必要な場合や、業務都合による移動の交通費は実費精算とする。  
コロナ禍を踏まえ、富士通は「感染抑止後も以前の形に戻ることはない」(時田隆仁社長)として、場所や時間にとらわれない働き方を実践。時田氏ら役員、管理職もテレワークが基本といい、最先端のデジタル技術を活用し、「新常態」の働き方やビジネス革新を支える事業をアピールする狙いもある。
(時事通信 7月6日)

サイボウズが在宅テレワークを支援するテレビCMを流しているが、キャッチフレーズは「経営者の皆様、通勤をがんばらせることは必要ですか。がんばるな、ニッポン。」である。いかにも挑発的なキャッチフレーズだが、真理を突いている。 
たとえば通勤時間が往復2時間に達し、これが毎日つづけば、体力の消耗につながらないはずがない。2時間の通勤者が在宅テレワークに切り替えれば、1時間を睡眠時間、もう1時間を読書や家事などに充てられる。

しかもテレワークなら多少体調が悪くても仕事に対応でき、「病欠」を回避できる。遅刻も早退も発生しない。上司が帰るまで部下は帰りにくいという理不尽な組織風土も、自然に消滅していく。

人事評価はアウトプットを対象に実施すればよく、勤務態度などは概念すら消えるのではないだろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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