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新卒採用選考、様変わり オンライン主流、始動前倒し

20200608

2021年3月卒業予定の学生に対する企業の採用選考が6月1日、解禁された。「6月面接解禁」の就活ルールは、経団連から政府主導に今回から移行した。新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンラインを活用した選考が進むなど、新卒選考は様変わりしている。
静岡銀行は5月29日、学生4~6人の集団面接で行う1次選考をオンラインで始めた。例年、選考は6月以降だが、経団連ルールの廃止や採用の早期化、コロナ禍で不安を募らせる学生からの声を踏まえ、始動を前倒しした。ことしの面接は、最終選考以外はすべてウェブ上を予定。エントリー学生数は例年より1割ほど増えているという。  
新型コロナの状況をみながら選考日程を延期してきた企業もある。河合楽器製作所は6月から、対面での最終選考をスタートさせる。学生から質問を受け付ける場にテレビ電話などのオンラインを活用してきたが「最終面談は対面で実施しようとタイミングを見極めてきた」(人事課)という。
(静岡新聞 6月1日)

オンライン面接の普及は地方の学生にとっては朗報だろう。都内で面接を受けるには交通費や宿泊費の負担が重く、深夜バスで往復したり、ネットカフェに宿泊したりする学生も少なくない。

一方、企業にとっては、テレワークの一環なので問題は発生しないようだが、応募者の覇気や活力などは評価しにくい。これらは対面でないと感じ取れないので、情報収集の限界は否めない。 

これはオンライン診療にも共通している。新型コロナウイルス感染対策で、初診からオンライン診療に保険適用が実施され、患者にとっては利便性が生まれ、医師にとっては院内感染の防止に役立っている。だが、オンラインでは顔色を評価でないうえに触診ができないなど、情報収集には限界があるという。

とくに訪問診療にオンライン診療を導入すると、家族の様子まで把握できないという。患者が自宅で療養を続けるには、家族がどこまでがんばれるかが大きなポイントになるが、家族が疲れ切っているかどうか、看病の限界に近づいているかどうかは、自宅に訪問しないと把握できない。

しかし、情報収集の限界があるとはいえ、コロナ収束後も、あらゆる場面でオンライン活用は増えてゆく。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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