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役員報酬、日米130社が削減

20200429

日米の企業で役員報酬を減らす動きが出ている。日本では営業の自粛要請を受けている外食やサービス中心に、米国では政府からの支援を受ける航空関連など、130社以上が削減を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大などによる業績悪化を受けたものだが、役員報酬の高騰や従業員との格差拡大が問題となってきた中、株主の視線も厳しくなっている。
報酬コンサルタントのペイ・ガバナンスが15日までに集計した日米企業の開示情報などを基にまとめた。リーマン・ショックの時と比べて、「影響が出ている産業を中心に削減に乗り出すタイミングが早くなっている」(日本法人の阿部直彦代表)という。
日本では15日までに、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(HD)や、カラオケを運営するコシダカHD、ラウンドワンなど25社が役員報酬の削減や自主返納を発表。20日には居酒屋「塚田農場」などを展開するエー・ピーカンパニーが社外を含む6人の取締役が3~6月の報酬を全額返上すると明らかにし、クリエイト・レストランツ・ホールディングスも監査等委員を除く取締役と執行役員の報酬を20~25%返上することを決めた。(日本経済新聞 4月21日)

経営者は報酬を削減しても生活苦に陥るわけではないが、社員はそうはいかない。多くの企業で今夏と今冬の賞与が大幅に削減されるだろうが、住宅ローンの返済や子ども学費に行き詰まる人も多いのではないか。

不動産バブルの崩壊時にも、ITバブルの崩壊時にも、あるいはリーマン・ショック時にも生計の破綻したサラリーマンが多かった。歴史的な経済危機に直面したときには借金は大きな負荷になり、現金の確保を優先しないと乗り切れない。

企業経営も同じで、現下のコロナショックにあっては、投資を控えたほうが現実的である。ましてコロナショックは従来の金融危機とは違い、世界規模で生命をリスクにさらしている。月並みな言い方だが、パラダイムシフトに迫られるだろう。

4月21日付け日本経済新聞に、日本電産会長兼CEOの永守重信氏へのインタビューが掲載された。こう語っている。
「50年、自分の手法がすべて正しいと思って経営してきた。だが今回、それは間違っていた。テレワークも信用していなかった。収益が一時的に落ちても、社員が幸せを感じる働きやすい会社にする。そのために50くらい変えるべき項目を考えた。反省する時間をもっていると思い、日本の経営者も自分の手法を考えてほしい」

永守氏が語った「50くらい変えるべき項目」とは何だろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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