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転職 紹介者からの生の情報 入社前後のギャップ解消

ono20200326

働き手不足で即戦力の人材を求める職場が増え、中途採用は活況を呈している。最近は社員の持つ人脈を生かし、知人を紹介してもらう手法「リファラル採用」も広がってきた。転職を考える際に注意すべきポイントは何か。
リクルートキャリアの高森純マネジャーによると中途採用のルートは複数ある。まずは公的機関のハローワークや人材会社の転職支援サービス。専門のスタッフと相談し、応募先を決めて書類を出して面接という流れが一般的だ。
企業が自前の採用サイトを持ち、直接応募できるケースも。ビジネス向けSNS(交流サイト)「リンクトイン」で採用担当と直接やりとりする例も増えてきた。企業と求職者が直接つながる「ダイレクトリクルーティング」だ。
転職が珍しくない時代。高森さんは「求職者が職場の雰囲気や慣行、仕事の実態といった『リアル』な情報を入社前に知りたいという声は強まっている」と指摘。「面接でも疑問や不安は率直に聞いた方がいい」と助言する。
(日本経済新聞 3月17日)

雇用においてミスマッチほど無駄なものはない。会社側にとってはスキルの見込み違いが明らかになると、コストパフォーマンスのうえで赤字社員を抱え込む結果になる。

一定期間を経て戦力になれば元を取れるが、その可能性は読み切れない。ふたたび採用をやり直せば、採用コストが発生する。

一方、本人にとってのミスマッチは、担当業務の内容、評価方法、暗黙の社内ルール、組織風土などである。これは面接ではわからないし、紹介会社のコンサルタントも細部までは把握していない。

その点、社員の紹介ならミスマッチを抑止しやすく、採用に至った場合には報奨金を支給する例もある。紹介会社への報酬は年俸の3割が相場なので、報奨金をいくら弾んだところで、紹介会社経由にくらべれば安上がりだ。
知人を会社に紹介する以上、自分の目利きが問われる。だから報奨金目当てに、スペックに合わない知人をどんどん紹介するという制度の乱用も想定しにくい。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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