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第一生命、定年65歳に延長 能力重視の新人事制度 20年度

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第一生命保険は18日、2020年度中に新人事・給与制度を導入し、社員の定年を60歳から65歳に延長する方針を明らかにした。経験豊富なベテランを活用する狙い。現行の再雇用制度でも65歳まで働けるが、60歳以降は給与が減るため、新制度により貢献度に応じた処遇に改める。
定年延長は、勤続年数よりも能力や実績を重視する新制度の目玉の一つ。7月から始める一連の改革で総人件費は19年度比4%増えるが、将来に向けた「人材への投資」と位置づける。
(時事通信 2月18日) 

経験豊富なベテランに保有スキルを発揮してもらうには、相応の報酬が必要だ。長年在籍した会社だから、低賃金でお礼奉公をするという人も例外的にいるかもしれないが、結局はお手伝いの域にとどまるのではないか。
また、定年後の再雇用には、かつての部下との関係者が逆転して、ともにやりにくいという意見も多いそうだが、この難題については、定年退職者の派遣事業を行っている高齢社(東京都千代田区)の方針が参考になる。

同社のホームページにも書かれているが、登録人材に次のことを徹底させている。

・あいさつは自分から。派遣先企業の立場になり、新人社員のつもりで。
・たとえ上長がかつての部下でも、「さん」付けで。現役時代の職位・資格はいわない。
・過去の成功談(自慢話)はいわない。派遣先社員には教えていただくという姿勢で。
・かつての部下も、後輩も、いまはすべてお客さまという意識を。
 こうした心構えで臨めば、若い社員と良好な関係を築けるだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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