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副業 人事部が紹介 ライオン、本業に貢献期待

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ライオンは2020年春をめどに、人事部が社員に副業を紹介する制度を始める。人材紹介会社と提携し、幅広い仕事を取りそろえる。副業は社員が自ら探すのが一般的だが、関心があっても自分で見つけるのが難しいケースが多い。紹介までするのは珍しい。所属企業の枠を超えて事業を創造するオープンイノベーションを促すきっかけになる。
ライオンは、デザイナーが社外のロゴ作成をしたり、人事部の経験者が地方の旅館で人事システムの導入を支援するために月に数回働いたりするケースを想定している。出向中など一部を除く対象社員の2%に当たる50人ほどの利用を見込む。
日用品メーカーなど競合他社での副業や公序良俗に反する仕事などは禁止する。同時に①本業の残業時間と副業の労働時間で合計で月80時間を超えない②翌日の勤務まで10時間のインターバルを設ける③週に1日は休日を取得する、などの条件も設ける。
(日本経済新聞 1月12日)

会社としては公明正大が体制で副業に入ってほしいのだろうが、ここまで会社主導で管理統制されると、はたして副業といえるのか。たんなる小遣い稼ぎにとどまってしまいかねない。

かりにトラブルが発生した場合、副業先は会社に紹介者責任を求めてくるかもしれない。
仕事を確保するのも自分、取引条件を交渉するのも自分、責任を負うのも自分。いわば自営業者として、すべてを自分でコントロールしなければ、本業に還元するスキルなど身に付けようがない。

第一、会社に管理統制された状況では、報酬も筒抜けになって、副業をやっている実感をもてないだろう。ただ、それでも副業禁止に固執しつづけ、社員への猜疑心から解き放たれていない会社に比べれば、ライオンは前進している。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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