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ベトナム人実習生4人採用 菊川の障害者施設

ono20191209

菊川市の社会福祉法人白翁会がベトナム人介護技能実習生4人を採用し、2日に辞令を交付した。いずれも10~20代の女性で、障害者支援施設光陽荘と特養ホーム千寿の園に2人ずつ配置する。同法人は「外国人介護技能実習生の受け入れは中東遠地域の特養、障害者施設で初めてではないか」としている。
外国人技能実習制度に介護職が追加されたのは2年前で、同法人は国際貢献と人手不足対策のため早期から導入に取り組んできた。採用担当者が監理団体を通じて現地へ赴き、面接を実施。選考された4人は8カ月ほど日本語と介護技能の研修を積んで来日した。
光陽荘で開いた辞令交付式で、同法人の雲母典夫理事長は「心から歓迎します。新たな時代の介護の担い手として活躍してほしい」と呼び掛けた。
(静岡新聞 12月4日)

介護技能実習の多くは母国の看護大学を卒業していて、日本の介護福祉資格の取得をめざしている。実習先の指導担当者を取材すると、おおむね仕事ぶりの評価が高い。専門知識の呑み込みが早く、仕事の覚えが早いうえに、毎日深夜まで日本語と介護技術の勉強に励んでいるという。
外国人技能実習制度の趣旨は人材還流による母国への技能移転だが、この制度が人手不足対策として機能していることに、政府も意見をはさまなくなった。制度が現実に追従せざるをえなくなったのだ。

介護技能実習生の場合、人手としてだけでなく、懸命な勤務姿勢が日本人職員への刺激になっていることもメリットになっているようだ。もちろん、一部の事例にすぎないのかもしれないが、職場の活力を引き出すキッカケになれば、毎年継続的に受け入れて、良い循環をつくりだすだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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