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リクシルが早期退職募集 人数定めず、退職金上乗せ

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LIXIL(リクシル)グループは25日、50歳以上といった条件を満たす一部の国内グループ会社の正社員を対象に、早期退職を募集すると発表した。募集人数は定めない。特別退職金を上乗せするほか、再就職を支援する。毎年一定期間募集し、5年間実施する。
 1年目はリクシルグループと国内の一部子会社の計28社に在籍し、2020年6月25日時点で50歳以上かつ勤続10年以上となる正社員約7千人が対象となる。20年2月17日から28日まで募集する。(共同通信 )11月26日)

経営悪化に直面していなくとも、50歳以上の社員を退職させ、若返りを図ろうとする流れができるのだろうか。
定年延長とは逆の人事政策だが、よほど社員が余っているのか、よほど50歳以上の社員が劣化しているのか。スキルの伸びしろは縮小している50歳以上の社員に対して、再教育して戦力化するよりも、退場してもらったほうが手っ取り早いと判断したのだろう。

その良し悪しは個別の社内事情によるので、一概に評価できないが、30代後半を迎えた社員は具体的にセカンドキャリアを練らないと、突然の早期退職募集に翻弄されかねない。

もちろん募集に応じなければ勤務しつづけられるが、対象年齢の社員は閑職に追いやられるなど、飼い殺し状態にされることも少なくない。

50歳を過ぎたら好条件の転職は至難で、大幅な収入ダウンは避けられない。その年代に到達する前にサッサと転職するか、起業するか、あるいは副収入を安定的に得られるようにしておくか。勤務先の人事政策に翻弄されないように覚悟しておきたい。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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