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女性の活躍を数値化

20190917

ヘッドハンティング会社のサーチファーム・ジャパン(東京・千代田)は企業の女性活躍の推進度を測定し、女性登用を支援するサービスを9月中にも始める。社内で専用チームを立ち上げ、顧客企業を調査。経営者や現場社員などへの聞き取りを基に女性の働きやすさを数値化し、改善を提案する。女性管理職を増やしたい企業などの需要を見込む。

実態調査では女性の管理職数などを聞き取るだけでなく、経営に関与している女性がどのぐらいいるかや、ハラスメント件数、ハラスメントを経営者が把握していたかなどを現場社員にも聞き取りして数値化する。
その数値を他社と比較してその企業の課題を抽出し、改善を提案する。

日本での2015年の女性活躍推進法施行以来、女性の管理職の人材に対するニーズは高まっている。一方、国際労働機関(ILO)のリポートによると、16年時点での日本企業の役員に占める女性の比率は3.4%で、主要7カ国(G7)の中で最下位だった。
(日本経済新聞 9月10日)

帝国データバンクが山梨県内の企業を調査したところ(85社回答)、以下の結果が出た。

女性管理職の割合は平均11.8%と前年比4.4ポイント上昇した。そのうち「30%以上」が14.1%で、6.2ポイント増加した。
女性管理職がいない企業は45.9%と半数近くに達したが、女性管理職の割合は上昇傾向にある。女性従業員の割合は平均31.7%で2.7ポイント上昇し、女性役員の割合は平均14.9%で1.1ポイント減少した女性管理職の割合が増えると見込んでいる企業は20.0%で、女性役員の割合が増えると見込んでいる企業は7.1%だった。

一方、 社内外を問わず女性の活用・登用を進めている企業は45.9%。その効果は「男女にかかわらず有能な人材を生かすことができた」が7割超だった。以下、「女性の労働観が変化してきた」「多様な働き方が促進された」が上位となった。
女性の活躍を促進するために重視する項目では「妊娠・出産・子育て支援の充実」が6割超でトップ。「保育サービスの充実」「働き方の改革」「仕事と子育ての両立支援」が続いた。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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