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“出戻り”社員が会社を変える!

一度は退職した人を「出戻りキャリア」として積極的に採用する方針を決めたパナソニック。特段の人事制度は設けていないが、退職時に連絡先を聞き、ダイレクトメールを送るなどして社の情報を発信し続ける仕組みを構築する。
「変化を実現するには異分子がぶつかって化学反応を起こすことが必要だ」と話す代表取締役の樋口泰行専務執行役員自身も、かつて同社の退職を経験している。日本マイクロソフトの会長・社長を務めるなどプロ経営者としての経験を積み、2017年4月にパナソニックへ戻った。
18年4月に同社が買収したシフトール(東京都中央区)の岩佐琢磨最高経営責任者も、パナソニックを退職した1人。自らを「青い血」と表現する岩佐氏は退職後、大企業のパナソニックが苦手とする迅速な開発手法を磨いてきた。
こうした外部で経験を積んだ人材は企業変革の中核を担う期待が高い。幹部以外にも広くカムバック人材を登用する考えだ。
(ニュースイッチ 2月6日)

出戻り社員の採用は進むだろう。“自社の常識=社会の非常識”という組織の論理とは異なる経験を積んだことはプラス材料である。
同質化による求心力強化に固執せず、異文化の導入を求めために、幹部と中堅社員の中途採用に期待されがちだが、なかなか期待どおりにはいかない。中途入社すると、みずから同質化に向かうか、なじめずに退職するか。いずれかに向かいがちである。
その点、出戻り社員なら内と外の双方を経験しているので、バランスを取りやすいはずだが、受け入れ側の器が問われてくる。郷に入っては郷に従えと求めれば、安全パイの雇用にとどまってしまう。
だが、同質化はミスマッチよりはよい。要は退職した社員が再入社したがるだけの魅力のある会社かどうか。復縁を求めても魅力がなければ、元社員は求職中でも振り向いてくれない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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