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日本ハム、早期退職者募集へ 「人員構成がいびつに」

20181107

日本ハムは31日、45歳以上の社員を対象に、早期退職者を募ると発表した。社員の年齢構成を変えるねらい。50歳前後が多いことで人員配置が難しいのが課題になっているためという。
同社の2018年10月15日現在の正社員は1736人。早期退職は200人を上限に、来年春に募集し10月に実施する。畑佳秀社長は「人員構成がいびつになっている」と説明した。早期退職の実施とともに、人材の再配置を進める。
この日発表した2018年9月中間決算(国際会計基準)は、売上高が前年比1.4%減の6180億円、純利益は20.6%減の163億円だった。飼料の価格が上昇した一方で鶏肉相場が下落したため、食肉生産販売の事業の利益が減った。
(朝日新聞デジタル 10月31日)

40代以上の大手企業社員の転職先はおおむね中小・ベンチャー企業である。雇用側はビジネススキルに期待しているのだが、期待する内容が変化してきた。ゼネラリストは求められなくなったという。
人材紹介会社社長は実情を語る。
「ゼネラリストは判断人材で、スペシャリストは専門人材です。大手企業出身者にはゼネラリストが多いのですが、中小企業は大手出身者に安易に経営者や部門の運営を任せることはしなくなりました。中小企業が求めているのは稼いで、なおかつ部下を育成できるプロフェッショナルです。専門スキルを持った人材でないと転職しにくいうえに、転職しても活躍できません」
ここまでは分かるが、さらにこんな変化も顕著になったと同社長はつづける。
「40歳を過ぎて転職歴が1回もない人は新しい環境への適応に不安があるという理由で、不採用にする中小企業が増えています。雇用に関する価値観が大きく変わってきました」

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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