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メガバンク大リストラ時代突入 切り札は「リテール」売却

メガバンク3行が大リストラ時代に突入する。人工知能(AI)やロボットも活用する形で約3万3000人分の業務を削減するというが、より大胆なリストラ策を実施するシナリオも想定されるというのだ。元銀行マンで銀行関連の著書も多い企業アドバイザーの津田倫男氏が緊急寄稿した。
 
利ザヤの縮小と収益減少、高齢化する行員の年齢構成などを背景にメガバンクが業務削減を打ち出しているが、具体的にどう進めるか?
 
いちばん抵抗がないのは退職するシニア層の補充をしないというものだが、これでは組織が硬直化し、活力も失われる。シニア層の退職を促進しつつ、新卒については500人超のレベルで大量採用を継続することで「人の入れ替え」を継続するのだろう。
(zakzak 11月1日)

 
日本経済新聞社の調査によると、上場企業の50%超が実質無借金経営である。フィービジネスに活路を見出そうとしてセールスを強化した住宅ローンは頭打ちで、人口動態から住宅購入人口が今後増えることはありえない。

高利のカードローンは自己破産者を大量に生み出してしまい、自主規制に向かっている。当然だ。銀行の店舗窓口で「緊急のお金が必要なときに便利ですよ」と勧められたことがあったので、後日、その銀行の幹部に「どんな人が利用するのですか?」と尋ねてみた。

「普通のサラリーマンもいますが、カードローンを利用するということは、自己破産者の資質をもっていると見てよいかもしれません」

それなら販売しなければよいのだが、しかし、それでは商売にならない。大リストラを実施したのち、たとえばアマゾンやグーグルが銀行業務をはじめたら、メガバンクはどう立ち向かうのか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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