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施設間で職員やりとり SOMPOケア

介護大手のSOMPOケアグループは運営する介護施設間で職員の相互受け入れを始めた。東京都板橋区内にある15事業所を対象に、職員のマッチングシステムを導入する。職員が退職を検討する際に、グループ内の別施設を紹介する。人手不足が深刻化する介護業界で、介護の担い手の離職防止につなげる狙いだ。

10月上旬から2018年3月末まで、板橋区内で実証実験を行う。同区内ではグループのSOMPOケアネクスト(東京・品川)、SOMPOケアメッセージ(同)などがゆうりょうや訪問看護事業などを運営する。取り組みの効果次第で、来年度以降に全国展開も検討する。
介護関連ベンチャーのヘルスケアマーケット・ジャパン(横浜市)が開発したマッチングシステム「ユアマネージャー」を導入した。
(日本経済新聞 10月24日)

人手不足対策として介護業界が期待している外国人技能実習生の技能実習計画認定申請が、この11月1日にスタートした。厚生労働省は制度の趣旨を「介護人材の確保を目的とするのではなく技能移転」と示しているが、人材確保を目的としない介護事業者はいるだろうか。
これほどタテマエとホンネがかい離した制度も珍しい。しかも、この制度では相手国の送り出し機関とブローカーがつるんでいて、100万円程度を借金してブローカーに支払ってから来日する外国人も少なくないという。

法務省、外務省、厚生労働省なども事情はつかんでいるはずだが、相手国への内政干渉はできないのではないのか。介護事業者も闇の事情を知ったところで、人手には代えられないのが現状である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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