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訪問看護 きたれ新卒 人手不足で採用増

看護を学ぶ若い世代で、新卒時から訪問看護師として働く人が増えている。働き方が魅力的に見えるからだ。病院の看護師はシフトを組み日勤と夜勤を繰り返すことが多いが、訪問看護師は平日の日勤が基本となる。
 
新卒で訪問看護師になることは、その後のキャリアにも生きる。病院での入院日数が縮まるなか、患者の退院後の生活をサポートする退院支援が重要視されている。病院勤務に移ったとしても、訪問看護の経験を生かして活躍する場面が見られる。

(中略)
 
滋賀医科大学の「訪問看護師コース」1期生の吉田彬人さん(23)は「自分たちは在宅医療が重要になると感じてきた世代」と語る。訪問看護師の平均年齢は病院勤務の看護師より高い現状にあるだけに、若手が増えることへの期待は高い。

(日経新聞 10月2日) 
 
この記事に「訪問看護師は平日の日勤が基本となる」と書かれてあるが、訪問看護ステーションのなかでも機能強化型になると24時間365日体制で運営されるので、勤務時間は平日の日勤とは限らない。
 
現状、多くの訪問看護師は、夜勤が必須の急性期病院を経て現職に転身しているので、夜勤を望まない看護師も多いという。機能強化型に移行すれば収益がアップするが、平日の日勤体制を期待して転職してきた看護師たちが退職しかねないと懸念して、厚生労働省の方針にかかわらず、あえて移行しない例もある。
 
都内の訪問看護ステーション運営会社の社長は「24時間体制にしたら、病院出身の看護師にとって元の木阿弥になってしまいます」と指摘する。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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