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3年働いたら無期雇用 パート社員 課長に昇進

みずほフィナンシャルグループ(FGせ)はパート社員が課長や主任に昇進できるよう人事制度を見直す。2018年4月から仕事の能力が高く本人が希望する場合、勤続3年で期間の定めのない無期雇用に転換する。時給は正社員並みとし、賞与も支給する。政府の進める同一労働同一賃金などを先取りした働き方改革で優秀な人材確保につなげる。
 
みずほFGの従業員は約8万人。このうち2割に当たる1万6000人がパートなど契約社員だ。支店などで欠かせない存在だ。ただ、現状は課長や主任などに昇進するには正社員に転換しなければならない。役職に関係なく柔軟な働き方を認めて、人材を有効活用する。
(日本経済新聞 9月12日)

 
新卒採用も中途採用も一定の割合でミスマッチは避けられないが、契約社員で3年勤務した人を正社員に起用するならば、安心して陣容を組める。人手不足解消だけでなく、戦力として読みやすいことから、社員の採用は新卒・中途に加えて、契約社員から採用する手段が本格的に増えるだろう。
 
同時に、役職定年制を廃止して、50代の社員を最大限に活用することも必須だ。役職定年後に再雇用して、20代の社員でもこなせるような仕事をさせているのは、会社にも本人にもデメリットだ。世代交代は重要だが、50代で“過去の人”に退かせてしまうのは、いかにも勿体ない。

65~70歳をゴールに据えたキャリアプランを運用すれば、戦力に厚みが増す。かつての部下との上下関係は逆転しながらも、経験を活かして専門職として実力を発揮してもらえばよい。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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