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厚労省「ブラック企業リスト」401社に HISや水道局も

厚生労働省は8月15日、労働基準関係法違反の疑いで送検された国内企業のリストを更新した。5月に初公開し、電通・パナソニック・日本郵便など大企業も名を連ねる「ブラック企業リスト」として話題を呼んでいた。
 
8月に追加された企業は、アスベストの有無を事前調査せずに建物の解体作業を指示した建設事業者(秋田県)、労働者1人に約16万円の賃金を支払わなかった食品事業者(長野県)など。
 
公開当初の掲載企業は332社だったが、8月の更新で計401社に増えている。
 
5月末の更新では、電通の関西支社(大阪府大阪市)、京都支社(京都府京都市)、中部支社(愛知県名古屋市)がリスト入り。3社は従業員に「36協定」の延長時間を超える違法な長時間労働を課したとして、労働基準法違反で書類送検されていた。
 
7月の更新では、旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)がリスト入り。同社も東京都内の2事業所で従業員に「36協定」の延長時間を超える違法な長時間労働を行わせたとして、労働基準法違反で書類送検されていた。
(ITmedia ビジネスオンライン 8月16日)

業績、株価、採用などに直接の影響がおよばない限り、ブラック企業問題は解決に向かわないだろう。不法行為を改めない企業に対して、当局が次々と書類送検を行なう以外にないのかもしれない。

理不尽な就労環境の背景にあるのは、滅私奉公文化や、理不尽な出来事に忍従する体育会系体質の讃美だろう。これらは日本人好みである。滅私奉公や体育会系を生理的に好むのだ。

万事に共通しているが、価値判断の根幹をなすのは合理性ではなく、好きか嫌いかの感情である。就労管理には、経営幹部の就労観が鮮明に反映される。新入社員時代から今日までの働き方で就労観は形成されるが、そのベースは、滅私奉公と体育会系体質による長時間過重労働である。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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