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社会人の退職理由、「薄給」「ミス多い人昇進」など多数

ビジネスパーソンが退職を考える理由は、「給与が低いこと」が46%でトップ――人材サービスのエン・ジャパンの調査でこうした結果が出た。以下、「評価や人事制度への不満」(37%)、「残業や休日出勤の多さ」(28%)、「業界や会社の将来への不安」(27%)――と続いた。
 
具体的には、「何年在籍していても、給料が数万円しか上がらない上司を見て退職を決めた」「ミスが多い先輩が年功序列で昇進したことがきっかけで退職を考えた」などの意見が出た。
 
また、25歳以下の若手の退職理由は「やりたい仕事ではなかった」が突出して多い結果に。「同じことの繰り返しで飽きてしまった」「公務員になったが、自ら自発的に考えて行動することが許されなかった」などの体験談が寄せられた。
 
では、実際に退職を決めた場合、誰に報告すべきなのか。調査によると、退職を最初に報告した人は「上司」が65%でトップ。次いで「同僚」(13%)、「先輩」(7%)、「社長」(6%)という結果だった。「人事」は3%にとどまった。
(ITmedia ビジネスオンライン 6月30日)

この調査では、25歳以下の若手の退職理由は「やりたい仕事ではなかった」が突出して多い結果になったが、この傾向は昔から同じである。

当初はやりたい仕事ではなくとも、5年ぐらい勤務すれば、やりたい仕事に変わることもあるが、それまで待てないのは20代の特権ともいえる。
 
“自分探し”と称して中途半端な転職を繰り返すのは“20代の無駄遣い”だが、新卒で入った会社に悶々と勤務しつづけても、スキルは身につかない。こうしたミスマッチの解消策として機能しうるのがインターンシップ制度である。
 
インターンシップでは業務まで見えなくても、企業文化が肌に合うかどうかは感じ取れる。肌に合う企業なら、入社後に担当する仕事がしっくりこなくても、成果を求めていくうちに、やがて没頭できるようになるものだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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