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てるみくらぶ内定者に企業殺到 58人に200社超

破産手続き中の旅行会社てるみくらぶ(東京)に今春入社するはずだった58人の採用内定者をめぐり、200社以上が「争奪戦」を繰り広げている。内定者の就職活動を支援する厚生労働省や日本旅行業協会に、採用を希望する企業から問い合わせが殺到。背景には深刻な人手不足がある。

厚労省が3月29日に設けた内定者向けの相談窓口には、すでに約180社から「採用したい」との問い合わせがあった。中小のメーカーや警備会社からが多く、「明日から出社しても大丈夫」と話す企業まであったという。

内定者は全員が今春に大学や専門学校を卒業したばかりだ。厚労省は「内定者のためだったのに、企業からの問い合わせは想定外。それだけ人手不足が深刻なのだろう」(若年者雇用対策室)と驚く。

旅行会社が加盟する日本旅行業協会は、てるみくらぶの内定者を集めた合同企業面接会を8日に開く。会員企業に参加を呼びかけたところ、JTBなどの大手や旅行予約サイト運営会社エクスペディアなどの新興企業まで、予定の20社を上回る50社以上から希望があり、半日で締め切った。担当者は「旅行業界のイメージ悪化を懸念し、手を挙げてくれた会社もある」という。
(朝日新聞デジタル 4月7日)

てるみくらぶ内定者に募集企業が殺到しているのは、それだけ人手が足りないからだろうが、募集企業はすべて安泰なのかどうか。厚生労働省は手を上げた企業をすべて精査しているわけではあるまい。かりに信用調査をしたところで、てるみくらぶがそうであるように、粉飾決算まで見抜くことは至難だが、内定者たちは新たな就職先でがんばってほしい。

それにしても新卒入社で気になるのは、入社3年以内に4分の1が退職していることだ。たんに堪え性の問題ではないだろう。むしろ新卒者がキャリアプランを真剣に考えるようになったのではないか。

入社3年間が事実上の試用期間になったともいえるだろう。企業側にその認識がなくても、新卒社員は3年間を試用期間とみなす傾向にある。たしかに3カ月や6カ月では、マッチングの可否は判断しにくい。この間に罰点を付けられた社員が、その後に化けて、エース級に羽ばたく例などゴマンとある。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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