てるみくらぶ内定者に「採用」相次ぐ

破産手続き開始決定を受けた旅行会社「てるみくらぶ」だが、2017年4月に新卒で入社予定の内定者が約50人いた。「てるみくらぶ」は3月27日に内定者を集め、「内定取り消し」を通知した。

入社目前に就職が白紙となった内定者たちだが、彼らを「採用する」と表明する企業が相次いで出始めている。

てるみくらぶは利用客が航空券を発券できなくなるトラブルが相次ぎ、3月27日に破産手続き開始の決定を受けた。同日、17年4月に新卒入社予定の約50人を集めて説明会を実施。（中略）

そんな中、てるみくらぶ内定者を受け入れるという企業が出ている。弁護士法人・アディーレ法律事務所（本社・東京都豊島区）は3月29日、「『てるみくらぶ』から、内定取り消しを通告されてしまった学校卒業生の皆さまの採用を行う」と公式サイトで発表。17年4月2日15時までに連絡すれば「選考を行わず内定を出す」という。
（Ｊ－CAST　３月29日）

　
てるみくらぶ内定者の受け入れ企業が相次いでいることは朗報だ。報道によると３年前から粉飾決算を繰り返し、昨年には債務超過に陥っていたというが、この事実は経営破綻によってはじめて判明した。就活中の学生に察知できるはずがなく、会社側の説明を受け入れる以外にない。

鵜呑みにしなくとも、反証できる情報がない限り、会社側の説明を性善説で理解して内定を受諾する以外にない。

遠からず経営破綻に直面することを予見すれば、本来なら新卒学生の採用は控えるべきだが、新卒採用の実施は成長を装う手段でもある。学生に対する背信行為だが、自転車操業に陥った経営者に良識など通用しない。