Talk Genius

人と会社と組織を考えるニュースマガジン

パナソニック書類送検 砺波工場長時間労働、死亡社員は過労自殺

砺波市宮丸のパナソニックの工場に勤務していた40代男性社員が長時間労働が原因で昨年6月に死亡し、労災と認定されていた問題で、砺波労働基準監督署は15日、労働基準法違反の疑いで、法人としての同社(大阪府門真市)と、労務管理担当の40代と30代の男性幹部2人を地検高岡支部に書類送検した。関係者によると、労災認定を受けた社員は過労による自殺だったことも分かった。

書類送検容疑は、2015年12月~16年6月、同工場に勤める社員3人に対し、労使協定の上限を超える違法な長時間労働をさせた疑い。3人のうち1人が過労自殺したことを端緒に調査が始まったという。

同署によると、社員3人はデバイスソリューション事業部の富山工場に勤務。3人の最長残業時間はそれぞれ月138時間と119時間、97時間だった。16年9月に監督指導を行い、違法な長時間労働を確認した。
(北日本新聞 3月16日)

繁忙期の残業時間上限が安部晋三首相の意向を受けて100時間未満に決着する気運である。その渦中で、大手企業で過労死による書類送検が明らかになったことは、経団連にとってはマイナスだろう。

100時間未満で決着した場合、企業はこの上限枠にどう対するだろうか。繁忙期には連合が懸念するように100時間未満のギリギリまで働かせる企業もあるだろうが、過労死が起きたら、どう釈明するのか。100時間未満が焦点になったことに、過労死した人の家族から反対意見が表明されたことは当然である。

残業の削減は、日本電産や武蔵野などカリスマ経営者がトップダウンで削減に取り組む企業なら、パナソニックのような事案は発生しにくい。だが、そんな企業は稀である。罰則腕は、規定や労働基準監督署の体制強化などで抑止する以外にないようだ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

この著者の記事を全て見る

Talk Geniusとは-

ヘッドハンティング会社のジーニアスが提供する人と会社と組織を考えるニュースマガジンです。