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シャープの年間賞与、1カ月~8カ月

シャープ の戴正呉社長は13日、堺市の本社で記者会見し、2017年度の賞与(ボーナス)について、高い業績を挙げた社員に最大年8カ月分を支給すると明らかにした。平均は年4カ月だが、業績に応じて最大2倍を支給する。逆に、最も少ない場合は年1カ月とし、戴社長が掲げる信賞必罰の処遇を一段と徹底する。
(時事通信 3月13日)

シャープの賞与体系が社員の働きにどんな影響をおよぼすかは、この体系が運用されてみないとわからない。一般に実力主義人事が行き過ぎると、勝ち組社員と負け組社員が誕生し、社内が殺伐としてしまいがちだ。

かりに会社が社員同士のWIN-WINを謳ったところで、社員の姿勢は面従腹背である。自分の個人評価を上げることが最優先課題となり、限られたパイを社員同士で奪い合う構図ができあがってしまう。

たしかに総人件費を抑えるには、過剰な成果主義を導入して、負け組社員を退職に導くことが手っ取り早いが、勝ち組社員にとっても明日は我が身である。会社員人生で勝ちつづけることなどほとんどなく、誰もがアップダウンを繰り返すのが現実だ。成果主義はほどほどにとどめたほうがよい。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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