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女性社外取締役 過半数が「起用」

女性の社外取締役を起用する企業が増えている。2016年度は伊藤忠商事やNTTドコモなどが新たに選任し、時価総額の大きな主要100社では54社が女性社外取締役を置く見通し。前年度は47社だった。経営人材の多様化を求める海外投資家や企業統治指針を背景に、女性ならではの視点を経営にいかす。

3月期決算企業の定時株主総会は29日にピークを迎える。伊藤忠は24日の総会を経て、前厚生労働事務次官の村木厚子氏を新たに登用した。三菱電機や東京ガスも今年度から女性の社外取締役を選んだ。
(日本経済新聞 6月27日)

女性の社外取締役起用は、なかばプレッシャーとして企業に迫ってきた。お飾りではなく実質が問われてくるが、有能な女性は男性のように保身に走らず、正論で切り込んでくるだろう。ただ、社外取締役では不十分だ。
東証一部上場企業の社長に女性がどんどん就任し、業界団体の長にも女性が就任するようにならないと産業界は変わらない。これからの時代、事業によって社会的な課題を開設するCSV(共通価値の創造)経営がクローズアップされてゆく。
CSV経営はたぶん女性のほうが適任である。損か得か以上に、正しいか正しくないかの判断が求められてくるが、これは察知する力に左右される。経営幹部への女性起用は必須となるだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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