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非正規雇用者の割合、2015年に37.5%に増加

非正規社員が増えている。総務省の労働力調査のデータを見ると、1990年に881万人だった非正規雇用者数は右肩上がりで増え、2015年には1980万人と2倍以上になった。正規雇用者は徐々に減っているため、90年には20.2%だった非正規雇用者の割合が、15年には37.5%にまで増えている。非正規雇用者の約7割が女性だ。
非正規雇用者の中には、「夫の扶養内で働きたい」「自由に使える時間がほしい」と、働き方を選んでいる人もいるが、同調査によると、本当は正規雇用を希望している人が2割弱いる。派遣労働者に限ってみると、厚生労働省の調査では正社員を希望する人は6割を超えるという。

最近ではリストラの影響などで中高年の派遣社員も急増している。労働力調査によれば、45歳から64歳の中高年の派遣社員の数は14年平均で34万人と、10年前の2.4倍になった。約119万人いる派遣社員の3割近くが中高年だ。
(Yahoo!ニュース編集部/AERA編集部 5月31日)

ひとたび非正規社員になったら、アリ地獄のようになかなか抜け出せない。非正規社員としての経験はキャリアとしてほとんど評価されない。まして40歳前後で正社員に転職しようとすれば管理職経験が問われるので、非正規社員には、ますます門戸が閉ざされてしまう。

非正規社員の増加は奨学金の延滞という新たな社会問題を引き起こした。昨今報道が増えた奨学金の延滞者には、当事者が非正規社員であるケースが多く、これでは一億総活躍どころではない。給付型奨学金制度の拡充が喫緊の課題だが、財源をどう確保するのか。

非正規社員の正社員への移行と給付型奨学金制度の拡充が進まないと、貧困問題が構造化してしまう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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