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下請け「不当な残業」防ぐ 労基署が把握

厚生労働省は中小企業で働く人が長時間労働を強いられる原因に親事業者からの「下請けいじめ」が疑われる場合、中小企業庁や公正取引委員会への通報を始める。
中小企業が無理な納期で受注したり、極端に安い価格で仕事を請け負って利益確保のために残業を余儀なくされる事態を防ぐ。

政府が5月にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込む方針だ。現在中企庁や公取委と調整を進めており、2016年度から始める。

現状でも賃金不払いなどの問題を把握した際に、下請けいじめが原因でると疑われるときは厚労省から中企庁や公取委に通報する制度があり、その仕組みを長時間労働の解消にも応用する。
(日本経済新聞 4月15日)

「利は元にあり」という商売の原則をわきまえていれば、そもそも下請けいじめなど起こりえないのだが、そうでない企業が多い。
理不尽な納期設定や単価引き下げは、たぶんに他社の生殺与奪を支配するという妄想にとりつかれた挙げ句の愚挙である。パートナーとか協力会社などと呼びながらも、多くの場合、実態は手下である。

だが、納期設定や発注単価の理不尽さをどのように立証するのか。親企業はあくまで妥当性を主張し、子供のいじめと同様に、まかり間違ってもいじめを認めるはずがない。まして当局への通報は、親会社から見れば背信行為であり、品質不良などを理由に取り引きを打ち切られかねない。
現状では行政がいじめ認定を下し、実名の公表をもって猛省を促す以外にないのだろう。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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