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オリンパス、内部通報社員と和解=「敗訴後も不当処遇」で解決金―東京地裁

内部通報したところ不当に配置転換されたとして提訴し、配転無効の判決が確定したオリンパス(東京)社員の浜田正晴さん(55)が、裁判後も処遇が改善されていないとして同社に損害賠償などを求めた訴訟は18日、東京地裁(清水響裁判長)で和解が成立した。
和解条項によると、オリンパスが判決確定後の処遇改善が不十分だったことを認めて1100万円の解決金を支払い、今後不当な処遇をしないと約束する一方、浜田さんは別の訴訟や人権救済申し立てを全て取り下げる。和解調書は社長メッセージを通じて全社員に公開される。
(時事通信 2月18日)

(内部通報は会社に対する敵対行為)という価値判断が改まらない限り、不正行為を傍観する社員は後を絶たず、コンプライアンス遵守はお題目にすぎなくなる。しかし、そうはいっても、内部通報をするには人事上の不利益を覚悟しなければならない。
当該企業が腹いせに通報者の異動や降格を行なうのは簡単だ。異動や降格の理由などいくらでも仕立てることができる。かりに内部通報者をコンプライアンス強化への貢献として評価する企業が現われればおもしろいが、それは期待できない。

内部通報は通報情報の価値でなく、敵対行為として、あくまで感情で評価されるのである。内部通報者に人事上の不利益を与えたら行政指導をして、お灸をすえる。当局がそのぐらいの強制力を発動しなければ、不正の美学に酔い痴れる土壌は改まらない。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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