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12月の有効求人倍率1.27倍に上昇 24年ぶり高水準

厚生労働省が29日発表した2015年12月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇の1.27倍と、1991年12月(1.31倍)以来24年ぶりの高い水準だった。
上昇は2カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中央値(1.26倍)を上回った。求職者の増加以上に求人が増加した。
厚労省は「高齢化により、医療・福祉分野での求人が増え続けているほか、訪日外国人客の増加で宿泊・飲食サービス業でも求人が増えている」とし、雇用の改善傾向が続いているとみている。
中国の景気減速による新規求人への影響は見られないとしている。
(日本経済新聞 1月30日)

新年会で杯を交わした50代後半の元週刊誌記者が「就職先が決まりました」とホッとした表情を見せた。この記者は嘱託記者で社員ではなく、嘱託を解かれてからは「ハローワーク通いでした」と不安な日々を過ごしたそうで、ともかく決まってよかった。就職先は印刷会社の制作子会社だという。
長年、嘱託記者という非正規雇用で生計を立ててきた彼は、同一労働でも社員との埋めがたい格差を体験しつくしているだけに、正社員になれたことへの安堵は大きいだろう。人手不足がつづくなかでも、40代の半ばを超えれば働き口は乏しくなるだろうが、元週刊誌記者という嫌がられそうな職歴でも、還暦を前に正社員になれたのである。
この記者は何事にも段取りが良く、人柄も誠実なので、それゆえの結果ともいえるが、数年前ならどうだっただろうか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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