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「人柄」が約7割――新卒採用で最も重視する点

新卒採用の際に資格や検定を重視する企業は実は少ない――。独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査でこんな実情が明らかになった。正社員の新卒採用で資格・検定を重視する企業は2割どまり。高まる資格人気と裏腹に、企業の多くは採用対象者の人物などをより重視していることが分かった。
調査では、従業員100人以上の企業1475社から回答を得た。新卒採用で重視する点を複数回答で聞いたところ「資格や検定をもつ」との回答は20%にとどまった。逆に最も多かったのは「人柄」で、69・9%に達した。
(日本経済新聞 7月20日)

「資格や検定をもつ」の回答が以外に低いのは、もっているのが当然という前提があるからだろう。人柄が重視されるのは昔からそうで、いまもなお体育会神話が続いているのは人柄重視の現われである。
人柄の評価は、面接官との相性で高くもなれば低くもなるので、運に左右される面がなくもない。個性の強い学生が好ましいのか、一定の枠に収まるタイプが好ましいのか。これは採用基準というよりも、面接官個人との波長の問題だ。
波長が合えば、いっしょに働こうという気分にもなる。なまじチェックシートなどで評点をつけるよりも、面接官の感覚を重視したほうがよい。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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