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北海道電力、今冬の賞与支給を見送る

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北海道電力は28日、今冬の賞与(ボーナス)支給を見送ることで労働組合との交渉が妥結したと発表した。冬の賞与見送りは同社では初めて。社員に対しては、各種ローンの返済に必要な資金の貸し付けなど、影響緩和措置を講じる。
北海道電は、泊原発(泊村)の長期稼働停止に伴う火力発電用の燃料費負担増を受け、11月から国の認可が必要な家庭向けで平均15.33%(来年3月末までの軽減措置期間中は12.43%)、認可が不要な企業向けなどで平均20.32%(同16.48%)の電気料金再値上げを実施。これを踏まえ、経営側が組合に冬の賞与見送りを提案していた。(時事通信 11月28日)

資金繰りが悪化して賞与が支給されない中小企業は珍しくなく、そこで働く社員も大手企業の社員と同じように、教育費や住宅ローンを背負っている。だから、北海道電力の社員と家族には申し訳ないが、賞与支給の見送りというニュースだけでは珍しくない。

中小企業との決定的な違いは、社員のローン資金を貸し付けることだ。中小企業でそんな手元資金があるのなら、モチ代程度であっても賞与として支払うはずだ。やはり電力会社の資金力は凄い。

それにしても、こうしたニュースにふれて、どれだけのサラリーマンが賞与抜きの生活設計を組み立てるだろうか。賞与はオマケと割り切ったほうが現実的だ。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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