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メガネのJINS、正社員の給与10%アップへ

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格安メガネの専門店「JINS」を運営するジェイアイエヌ(東京都千代田区)は、11月から店舗で働く正社員の年収を平均で10.2%引き上げる。優秀な人材の確保が主な目的。
同社は約270の店舗を運営し、9月1日現在で1010人の正社員が働いている。今回の給与引き上げでは、その全員が対象となるほか、新卒社員についても初任給を20万円から23万5000円に引き上げる。
同社は急成長で店舗数を一気に増やしてきた一方で、人材教育が追いつかず、接客力低下が目立ち始めていた。今回の給与引き上げには、既存社員のやる気を引き出し、接客水準を高める狙いもある。
また、店舗社員の平均年齢は26.7歳と若く、結婚や出産を控える社員が多いことから、「政府の掲げる子育て世代の支援に賛同した」としている。
同社は9月にも、福利厚生を伴う雇用期間半年以内の「準社員」302人を、一定の地域で勤務し、無期限で雇用するより安定した「エリア社員」に登用したばかり。さらに今後半年で300人程度の準社員を採用する計画だ。(SankeiBiz 11月3日)

ジェイアイエヌの給与は公表値で、平均年齢28歳で年間392万円。東証一部上場企業の同社だが、これまで給与水準を抑制してきたのだろう。年収を平均で10.2%引き上げても、まだまま労働分配率に余裕があるのかもしれない。

一方、社員とっては給与が10%もアップすれば、がぜん、意欲が出るものだ。金銭で勤労意欲を引き出す方法には偏りもあるが、即効性はある。即効性を引き出したうえで、ミッションの具現化などを強化して、次のステージに移ればよい。

大切なのは経済性と社会性のバランスで、これは対市場だけの問題でなく、社内に対しても必須である。子育て中の社員や家族の介護に直面している社員など、仕事に全力投球しにくい状況におかれた社員を守り抜く。業務の成果を問いながらも、社内弱者を生み出さない人事が問われている。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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