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副業で人間の幅広げる ユニ・チャーム高原豪久社長

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「副業によって、その社員の能力や人間性が高まるのであれば、これを妨げるべきではないと思いました。働き方改革に関する議論で欠けているのは『残業を減らした時間を何に使うのか』という論点です。その時間を有効に使って、何らかの気づきを得てもらいたい。副業にも、社員にとって能力が高まり、人間としての幅が広がるようなものを選んでほしいと思います」(日本経済新聞 4月26日)

 副業を解禁する企業が増えている。ディー・エヌ・エー(DeNA)は、社員個々人の力を最大限引き出すには、①「実現したいこと=will」を明確にする ②「will」に最適化された部署・役割に配置する ③キャリアを通した自己実現をサポートする――という意図で昨年9月に人事プロジェクト「フルスイング」をスタートさせた。
 このプロジェクトに「副業制度」を設けた。「社内ではすぐに実現できない仕事への従事や、様々なキャリア 形成の機会づくりをサポートすることで、社員の自己実現をサポートする」という趣旨である。
 副業をやれば、自社と異なる理念や行動基準を経験できる。理念教育の熱心な会社の社員はともすれば“会社の常識は社会の非常識”という通弊にも陥りやすいが、副業で異文化に触れれば、自社を絶対化する視野狭窄から解放される。この効果が大きいのではないか。

小野 貴史

著者情報:
小野 貴史

1959年茨城県生まれ。立教大学法学部卒業。経営専門誌編集長、(社)生活文化総合研究所理事などを経て小野アソシエイツ代表。25年以上にわたって中小・ベンチャー企業を中心に5000人を超える経営者の取材を続けている。著書「経営者5千人をインタビューしてわかった成功する会社の新原則」。分担執筆「M&A革命」「医療安全のリーダーシップ論」

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